鬼怒川源流部 持丸山(1365.5m)、高瀬山(1276.4m)、横瀬山(1284.3m) 2013年10月27日  カウント:画像読み出し不能

所要時間  7:01 長沢廃林道−−7:58尾根取付−−8:55 1330m峰−−9:14 持丸山−−9:39 1312m峰−−10:01 送電鉄塔−−11:11 高瀬山 11:37−−12:33 送電鉄塔−−12:55 1312m峰−−14:06 横瀬山 14:20−−14:51 サカシトンネル北口−−15:04 長沢廃林道

場所栃木県日光市(旧塩谷郡栗山村/藤原町)
年月日2013年10月27日 日帰り
天候雨後曇時々晴、雨(天候不安定) 冬型の気圧配置で北西の風強し
山行種類籔山
交通手段マイカー
駐車場長沢林道入口付が広い
登山道の有無無し
籔の有無あり。長沢林道〜1330m峰、横瀬山西尾根を除いて笹藪。特に1312m南西の1300m峰付近は身の丈を没する激笹籔
危険個所の有無無し
山頂の展望どの山頂も樹林で展望なし
GPSトラックログ
(GPX形式)
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コメント笹藪漕ぎが楽しめるルート。笹が濡れているときはちょっと・・・。激籔は横瀬山北東の1300m峰の平坦尾根。ここ以外は激籔というほどではなく「平泳ぎ」でクリア可能。でも無雪期に3山を1日で巡るのは足が疲れる。尾根の細かい屈曲が多く籔で視界が無い中では高いルートファインディング能力が必要。北側の持丸林道から持丸山、高瀬山を周回して横瀬山は西尾根から別途登った方が楽ができる。


ルート図。クリックで等倍表示


長沢林道入口。でもちょっと歩くと廃林道 最近使っているGPS
橋を過ぎると廃林道化 まともな区間
倒木 斜面崩壊
取り付いた尾根手前の沢。橋流失している 尾根末端は法面で登れない
沢沿いから尾根に取り付く かなりの急斜面。滑る
尾根に乗る。獣道あり ワイヤーロープ
まだ笹は薄い 猪が掘った跡?
たまには笹が消える 1か所だけ石楠花
ちょっとずつ笹が増える 1340m峰。笹が増える
持丸山へ 持丸山山頂。樹林が伐採されている
持丸山の山頂標識 持丸山の山頂標識
持丸山の山頂標識 持丸山の山頂標識
1340m峰。平坦でルート分かりにくい 1312m峰へ向かう
ここにもワイヤー 鞍部から登るが破線の道は存在しない
1312m峰。笹が少し深い。高さは2m以上 北東尾根へ。地形なだらかで読図難しい
尾根に乗る 送電線巡視路
送電鉄塔。巡視路はここまで 送電鉄塔下
送電鉄塔からまた籔漕ぎ 目印あり
笹が薄まる 1120m鞍部の小さな池
1120m鞍部から登り返す まだ笹薄い
1240m峰付近から笹が深まる。1312m峰と同等 密度はこんな感じで隙間が多い
1200m鞍部から笹が低くなる あのピークが高瀬山
膝丈程度の笹 1270m峰付近
もうすぐ山頂 高瀬山山頂
山頂標識 山頂標識
1312m峰北側の肩。ここから鉄塔に向かうのがいい 1312m峰再び
1300m峰への登り 1300m峰とその後の平坦区間は激笹藪
籔の中はこんな感じ(全部じゃないけど) 籔の中に落ちていた唯一の目印
1270mくらいで激籔地帯を抜ける 境界標識?
尾根が左に屈曲 1230m峰の下り。腰の高さだが密度がある
1190m鞍部から笹が低くなり歩きやすくなる 笹が低いと登りも楽!
横瀬山直下で笹が消える 横瀬山山頂。嘘のように笹が無い
ちぎられた栃木の山紀行の標識 これは高い位置で手が届かなかった?
西尾根を下る 1240m急な下りのみ笹が深い
再び笹がおとなしくなる たまに目印あり
西尾根は全体的に傾斜が緩く歩きやすい 途中で北に逸れてトンネルを目指す
途中に目印ありで歩く人がいるようだ 間もなく車道
サカシトンネル北口 下ってきた斜面
県道から見た持丸山 車に到着


 栃木県北部の山は意外に登っていない、私にとっての空白地帯。登山道が無い山が多く、日本海側ほど雪は多くないが冬季は積雪があり標高が高い山は深い笹藪が予想されるエリアだ。残雪期に登るのも手だがそこまで籔が厳しいとは思えないし大きな山ではなく日帰りでちまちま登れるので、無雪期に籔漕ぎする方がいいだろう。

 今週末は当初は阿寺山地に向かう予定だったが、ネットで予習したら予想外に登山道があることが発覚、こんな籔漕ぎ適期に登山道を歩くのはもったいなく、予想される天候と手持ちの地形図の関係で栃木北部鬼怒川源流部の持丸山付近に狙いを定めた。本当は日本海側の籔山を狙いたかったが日曜は冬型が強まって日本海側は雨や雪が予想されたのでパス、栃木県北でも福島や群馬県境に近い山はたぶん雨だろう。平五郎山は雨の確率が高い。高倉山や明神ヶ岳も危ないだろう。持丸山付近は適度に県境から離れていてギリギリ雨が降らないと予想した。

 久しぶりの籔山&本格的な山なので、当初計画は短めにして長沢林道から持丸山〜横瀬山周回とし、元気があったら高瀬山往復をオプションとして加えることにした。ネットで調べた感じでは持丸山は北東側の持丸林道から登られることが多いようだが、周回ルートを組もうとすると持丸山〜高瀬山〜白倉山と長くなってしまう。私の通常体力なら問題ないがブランクが長いのでリスクが高い。その点、西側の長沢林道を起点とすれば割と短い距離で持丸山〜横瀬山が周回可能だ。この周回ルートはネット検索で1件ヒット、それによると1312m峰付近の笹が濃いそうだ。

 今回初めて導入のカーナビで長沢林道入口へ向かう。関東平野は雨が上がって天気は回復傾向で星空が広がってきたが、栃木県北に入ると雨粒が落ちてきた。冬型の影響だろう。塩原に入ると路面が濡れている。明日朝には晴れてくれよ。湯西側沿いの道は湯西川ダム建設で真新しい道に変わっていてトンネルの連続でカーナビにはちと苦しいルートだった。それでも無事に林道入口に到着、予想通りゲートがかかっているので手前に駐車して仮眠。小雨がまだ降っていた。

 残念ながら朝から小雨模様だったが所々に隙間から青空も見えている。時間経過とともに天気は回復するはずなので予定通り出発。雨量はゴア不要なレベル。長沢林道は舗装だが出だしから路面上に雨で流されてきた石がゴロゴロしていたが、最初の橋を渡ったら完全に廃林道。舗装なのに溝が掘れたり荒れ放題。さらに進むと法面が崩れて道を塞ぐ場面も何箇所か登場。幸い、乗り越えたり迂回が可能で歩きだったら通行に支障はなかった。林道はウネウネしているのでショートカットも考えたが濡れた籔に触れるのがイヤなので素直に林道を歩いた。

 林道のどこで尾根に取り付くか考えたが、ルートが一筆書きになるよう早めに取り付くと1267m峰に登って1200m鞍部に下り登り返す無駄ができるので避けたい。一方、持丸山南側の1350m峰や1330m峰から西に落ちる尾根は傾斜がきつい。どちらかと言えば1330m峰から落ちる尾根の方が傾斜が緩いので、そちらを登ることにした。

 1330m峰から南西→西に落ちる尾根末端は法面で登れなかったので、少し戻って尾根北斜面を登ることにしたが、かなりの急斜面で濡れた土は滑りやすく崩れやすく足元が安定しない。ピッケルが欲しいような斜面を植林に掴まりながら強引に登っていく。右手の尾根に乗り移れそうな斜度になった所で横移動し尾根に乗る。尾根上には獣道があり少しだけ笹があるがかなり薄く、ゴアを着用しなくても濡れない程度で済んだ。北斜面は植林、尾根上と南斜面は自然林だった。

 獣道を辿って尾根を上がっていく。微妙に籔が茂る場所は動物も避けるようで助かる。ブナは紅葉が始まっていてなかなかいい雰囲気。今年はアルプス級の山が紅葉の時期は会社に缶詰状態だったので紅葉を愛でる機会に恵まれなかったが、今回はまあまあ楽しめた。気温は登山開始時で10℃を下回っており、上っていくと5℃前後に。手袋をして歩いたが写真撮影の際は手袋を外した。イヤらしいことにその時に足が滑ってとっさに右手を付いたらそこにはけばだったワイヤーロープが・・・。今回の傷の深さは肉に達せず皮膚を引っ掻いただけなのでまだマシだったが、それでも数cmは皮膚が剥けてヒリヒリと痛かった。テーピングで応急処置。全治1週間かな(傷が塞がるのに1週間、完全に治るまで2週間かかった)。

 標高が上るとブナが目立つようになり久々の光景。それでも尾根の両側が植林になったりと人の気配が濃いのが残念だ。ただし今でも植林の手入れをしているかは不明だが。稜線が近づいてくると少しずつ笹が増えてくるが、まだ籔漕ぎと呼ぶほどのレベルではなくロングスパッツだけでゴアを着用しなくても衣類を濡らすことはなかった。

 稜線の標高1330m峰に出ると目印と踏跡が出現。でも膝丈の笹は今までと比較して濃くなり部分的には腰ほどの高さの笹が出てくるのでゴアのズボンを装着。しかしそんな笹は数10mで終わってしまう。気温は3℃前後で傾斜が緩い稜線だと体の発熱が少ないし、稜線は北西の風が強く体感温度はよけいに下がるので、防寒の意味でゴアが役立った。1330m峰は広く、登ってきた方向を見ても尾根が分岐しているのか分からないくらいだし、主稜線を下る方向(南東)はどこが尾根直上なのか判別不能で持丸山から1312m峰へ向かう時は注意が必要だろう。

 しかし持丸山方向は尾根が明瞭なので簡単に歩ける。薄く低い笹が続くがこのレベルなら気持ちいいくらいだ。これで笹が乾いて入れば最高なのだが。天気は相変わらず微妙で曇りベースで時々晴れたり小雨が落ちてきたりだが、晴れの時間が長くなってきており笹は乾きつつあるようだ。樹林の隙間から見える大嵐山は完全に雨のエリアの中だったので南会津は悪天らしく今回の場所選択は正解だった。

 標高1350m峰を越えて持丸山へ登り返す。相変わらず低い笹で歩きやすい。山頂と同じくらいの高さの肩に乗ってなおも進むと木が伐採されて明るい持丸山山頂到着。伐採されているとは言え山頂部はなだらかなため相当広範囲に伐採しないと展望は得られず、残念ながら山頂からの展望は無い。でも頭上は明るく天気が良ければ日向ぼっこしながら休憩できるだろう。栃木のマイナーな山としては珍しく山頂標識が鈴なり状態で少しビックリとガックリ。意外に訪問者が多いようだが、たぶん持丸林道から登る人が多いだろう。

 まだ出発から2時間ちょっと、標高差は約650mしか登っていないので体力的にはまだまだ休憩の必要はなく、持丸山では写真だけ撮影して出発。この感じならオプションの高瀬山に足を延ばせそうだ。ただし、下山時刻は午後3時を回るかな。

 往路を戻り、なだらかな標高1330m峰付近は尾根の続きが見えず方位磁石で南東に方向を定めて笹原を進んでいく。尾根が広くルートがバラけるせいかそれまであった獣道が見当たらない。下っていくと尾根が収束し磁石の出番はとりあえず終了。1280m鞍部は地形図では破線が上がってきて1312m峰方向へ続くことになっているが、実際にはそのような道は存在していなかった。鞍部から登りに変わっても今まで同様の濃さの獣道だけだった。

 1312m峰へと登っていくと今までとは笹の種類が変わって背丈を越える2m以上の笹に。密度はさほどではないが視界が遮られ先が見えないのがイヤらしい。1312m峰てっぺんも同じような笹藪が続く。ここで地形図を取りだすと高瀬山へと続く尾根は北東方向に分岐しているはずだが、籔で視界が無く尾根の続きが分からないので再び方位磁石で方向を定めて北東へ。しかしそれらしき地形が出現せずいったんピークへ戻り、やや北に進路を振って笹藪斜面を下っていくとようやく尾根らしき地形に出た。ピークてっぺんから出発するよりもピーク北側の肩地形から東進するのが分かりやすかったようだし、良く見ると目印が続いているのが帰りに分かった。

 往路では尾根真上を外して進んでしまったので踏跡皆無で背丈を越える笹漕ぎが続いたが、帰りに尾根直上を通ったら獣道がありかなり楽だった。ただし獣道もかなり薄く下りでは判別できなかったかもしれない。でも獣道は笹が絡み合っていなくて「平泳ぎ」をしなくても簡単に笹を分けることができて非常に楽だ。標高が落ちてくると笹の高さが低くなってきて視界が得られるようになったが、尾根が広がりルートは分かりにくい。下方に鉄塔が見えるのでそれに向かって下っていくと再び尾根が収束、突如として立派に刈り払われた送電線巡視路に飛び出した。今までの笹藪から人工の道に飛び出すので違和感が。でも笹が無いとこれほど足への抵抗が無いのかと感動する道だ。しかし良好な道はすぐ下部の送電鉄塔まで。その先は再び笹藪。いやらしいことに送電鉄塔周辺は伐採されて日当たりがいいので笹藪の勢いがある。尾根直上より南寄りの方が笹が薄いのでそちらから樹林に突入、思ったよりは笹は薄い尾根を下っていく。

 1120m鞍部の東端には鹿のヌタ場のような水たまりあり。登りにかかると少し笹が薄くなったような気が。1160mで尾根は南に曲がるが下りでは北に直進しないよう注意が必要。登っていくと徐々に笹が濃くなっていき、1200mを越えて傾斜が緩くなると背の高い笹に切り替わるが、1312m峰同様に密度が低いので平泳ぎで簡単に掻き分けながら進む。1240m峰〜1250m峰にかけては今回のコースでも2番目に笹が濃い場所だ。笹の高さが背丈を越えて視界が無いので尾根を外さないよう要注意。1250m峰の下りもピーク直下は要注意だ。

 1200m鞍部が近づくと笹が低くなって視界が開けて助かる。鞍部から登りにかかると笹の種類が変わって急に低くなり密度も下がって激的に歩きやすくなった。北向きの尾根で日当たりが悪いからか。幸いなことに山頂まで笹は薄いままで歩きやすい状態が続いた。ずっとこれならいいのだが。高瀬山山頂も脛の高さの笹で気持ちいい場所。周囲は樹林に囲まれているので展望は無し。まあこの標高じゃしょうがない。山頂標識で賑やかだった持丸山と違って高瀬山の山頂標識は2つだけ。訪問者が少ないからか。どの車道からも遠いし、今は湯西川ダムの誕生で南側からのアプローチは不能になってしまったからな。山頂でしばし休憩。

 これで本日の行程の半分か。まずは1312m峰までの戻りルート。1250m〜1240m峰の笹藪を通過、1240m峰の下りは緩やかなので笹で視界が見えないとなかなかルート判断が難しい。1200m肩で右に曲がるところは直進しないよう注意が必要だった。ここまで来れば笹が低くなり視界が得られるので歩きやすくなって助かる。鞍部から再び笹を歩いて送電鉄塔の籔無し空間に飛び出しほっとする。

 送電鉄塔を過ぎてまた笹藪。下りでは分からなかったが尾根直上には微かに獣道が存在し、これを辿ればタダの笹の中を歩くより格段に楽に歩ける。ただしほんの微かな筋なので下りだと判別が難しそう。特に尾根が広がってからはさらに道は薄くなる。まあ、逆に笹が薄くなるけど。最後は1312m峰北側の肩のような場所で合流、ここからよ〜く見ると登ってきたルートには目印が散見された。

 1312m峰に登り返し横瀬山に向かう。地形図の破線は存在せず笹藪の尾根が続く。でも1312m峰と同程度の笹ならそれほど困難は無かったが1300m峰前後の平坦区間に達すると籔の様相が一変する。笹が太くなるし密度が猛烈で手でかき分け不能なほどに。背丈を越える高さでもちろん視界はゼロ。これで尾根がはっきりしていれば進路に不安はないが尾根が広がって傾斜が緩やかなので進路判断が非常に難しい。方位磁石を首にぶら下げた状態にして頻繁に進路を確認する。激籔地帯がずっと連続するわけではなく島状に分布しているようでたまに薄い場所に遭遇する。そんな場所で地面に落ちた目印を目撃。立木が無いので目印はないのだろう。ひたすら南西を目指し平坦区間を進んでいく。

 やっと下りになっているのが実感できる程度の傾斜が出てくると激笹藪区間を突破、笹の高さが腰くらいになって視界が開ける。籔は薄まったが今度は尾根が屈曲するので進路に要注意。だだっ広い尾根を西に進んで南に曲がる個所を注意深く観察。最初は一つ東の枝尾根に引き込まれそうになったがもっと西に太い尾根が見えたので進路変更。その途中に笹の中から何か大型動物が跳ね起きて走り去ったが姿は確認できなかった。熊でないのは間違いないと思うので鹿かカモシカだろう。

 鞍部への下りは腰の高さの笹だが密度が上がって歩きにくい。しかし1210m鞍部から登りにかかると笹が薄くなって歩きやすくなり、1230m峰を越えて1190m鞍部から登りにかかるとさらに笹が低くなり快適に歩けるように。そのまま低い笹の植生を登っていき横瀬山山頂直下で急に笹が皆無になって地面が見えるようになり横瀬山山頂に到着。高い位置に設置された日光山紀行の山頂標識が残っているが低い位置にある栃木の山紀行の標識は引きちぎられていた。

 これで本日の目的の山はすべて完了、下るだけだ。下山ルートだがこのまま太くて緩やかな西尾根を下ってサカシトンネルに出るのが一番楽そうだ。ネットで調べた時でもこのルートで横瀬山に登った記録を見た記憶がある。手持ちの地形図は古くてサカシトンネルとそれにつながる新たな県道は書かれていないのでトンネル出口の正確な位置は分からないが、ネットの地形図を見ておおよその場所は書き込んでおいた。近くまで行けば見えるだろう。

 横瀬山西尾根は今までと違って笹皆無、自然林の気持ちいい尾根だ。目印が何種類か見かけたので横瀬山への現在のメインルートらしい。1250mで尾根が分かれるがここは右、目印もそのように付いていた。標高1210m付近で傾斜がきつくなると突如として笹が出現、しかし短距離で終わって再び落葉樹林の尾根になる。ところがそれまであった目印が見えない。目印があろうが無かろうが計画通りこのまま西尾根を下るので気にしないが、どこか北斜面を下るルートがあるのか気になるところだ。しばらくは目印が見当たらなかったがそのうちに散発的に表れるようになる。山頂付近の密度とは比較にならないので同じ人が付けたわけではないのか。

 尾根の傾斜が緩んだ標高880m付近でそろそろ北斜面に下ることにして尾根を外れて下り始める。傾斜がきつい自然林だが特に危険は無く小尾根っぽい場所を選んで下った。特に踏跡があるわけではないが目印をいくつか目にしたので、トンネルからこの辺の斜面を適当に登る人もいるようだ。

 下部になると植林帯に変わって県道も見えてくるのでトンネル位置がやっと明らかに。やや右よりだったので最後に左にトラバースしてトンネル北口に降り立った。長沢林道入口までは舗装道路歩き。

 

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